急に「出向してほしい」「転籍してほしい」と言われて、戸惑っていませんか。今の職場を離れることへの不安や、給料・待遇が変わってしまうのではという心配は当然のことです。出向・転籍にはそれぞれ法律上のルールがあり、会社の意向だけで自由に決められるものではありません。まず違いを整理しておきましょう。
出向と転籍はまったく別のもの
- 出向:今の会社との雇用契約を残したまま、別の会社で働く形です。会社が就業規則などに根拠を定めていれば、一定の範囲で命じることができます
- 転籍:今の会社との雇用契約を終了し、別の会社と新しく雇用契約を結ぶ形です。原則として本人の同意が必要です
- 転籍は同意なしに一方的に命じることはできないため、安易にサインしないことが大切です
出向を拒否できるケース
- 就業規則や労働契約に出向についての定めがない
- 業務上の必要性がなく、本人への不利益や嫌がらせが目的と考えられる
- 通勤時間や生活への影響が著しく大きく、合理的な配慮がされていない
覚えておきたいこと。転籍は「同意」が前提です。説明もなく退職届や転籍先の雇用契約書へのサインを急がされても、その場で応じる必要はありません。
出向前に確認しておきたいこと
- 出向期間の見込みと、元の会社に戻れるかどうか
- 給与・賞与・退職金の計算方法が変わらないか
- 出向先での業務内容・勤務地・勤務時間の条件
書面での説明を求め、内容を持ち帰ってから返事をしても構いません。曖昧なまま進めないことが自分を守ることにつながります。
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:出向・転籍をめぐる会社とのトラブルを相談できます。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の労働相談窓口:働き方や契約に関する不安を幅広く相談できます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。