「定時で押しておいて、あとは残業ってことで」。そう言われて、実際より早い時刻で打刻したことはありませんか。悪気なく従ってしまいがちですが、働いた時間の記録を実態より少なくすることには、見過ごせない問題があります。
なぜ問題になるのか
- 会社には労働時間を正確に把握する義務があり、実際の労働時間とタイムカードがずれていると、本来払うべき賃金が支払われないことになります
- 「サービス残業にしてほしい」という指示であっても、働いた時間に対する賃金を受け取る権利は労働者側にあり、指示に従う義務はありません
- 一度ずれた記録が積み重なると、あとから正しい労働時間を証明すること自体が難しくなっていきます
指示されたときの対応
- まずは実際の退勤時刻のまま打刻し、修正を求められても応じない姿勢を持ちましょう
- すでに過少な打刻をしてしまっている場合でも、実際の勤務時間がわかる記録(業務連絡のやり取り、交通系ICカードの履歴、同僚とのメッセージなど)を別に残しておきます
- 指示があったこと自体も、日時とともにメモしておくと後で状況を説明しやすくなります
覚えておきたいこと。タイムカードはあくまで記録の一つにすぎません。実際に働いた時間を示す記録が他にあれば、それをもとに未払い分を請求できます。
請求を考えるときに整理すること
- いつからいつまで、実際にはどのくらいの時間差があったか
- 差額にあたる時間分の賃金がどのくらいになるか
- 同じように打刻を調整されている同僚がいないか
一人で証拠を集めるのが不安なときは、早めに外部の窓口に相談しても構いません。
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:賃金の未払いや労働時間の記録に関するトラブルを相談できます。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の女性相談窓口:気持ちの面も含めて状況を整理する手助けをしてくれます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:脅されている、身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。