退職金が振り込まれる予定があるけれど、税金でどれくらい引かれるのか分からず不安になっていませんか。退職金は他の所得と分けて計算される「退職所得」という扱いになり、長く勤めた人ほど税負担が軽くなる仕組みが用意されています。まずは大まかな考え方を知っておきましょう。
退職所得控除とは
- 勤続年数に応じて一定額を退職金の額から差し引ける制度です
- 控除額のほうが退職金より多ければ、税金はかかりません
- 控除額を超えた部分は2分の1に圧縮したうえで税率がかけられ、税負担が抑えられます
覚えておきたいこと。勤続年数が長いほど控除額は大きくなります。同じ金額の退職金でも、勤続年数によって手取りは変わってきます。
手続きで確認しておきたいこと
- 退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を会社へ提出したか
- 提出していれば会社側で税金の計算・源泉徴収まで完結し、原則として確定申告は不要です
- 提出していない場合は一律で高めの税率が源泉徴収されるため、確定申告で還付を受けられることがあります
見落としやすいポイント
- 複数の会社から退職金を受け取る年は、控除額の計算が変わることがあります
- 退職金の受け取り方(一時金・分割)によって税金の扱いが異なる場合があります
- 手元に残った給与明細や退職金の支払通知書は、後で確認するために保管しておきます
- 契約社員やパートでも、勤続年数の条件を満たしていれば退職金の対象になることがあります。就業規則を確認しておきましょう
申告書を出したかどうか分からないときは、退職した会社の総務・人事に確認すれば教えてもらえます。手元に控えがなくても、会社側に記録が残っていることがほとんどです。
住民税との関係も忘れずに
- 退職金にかかる住民税は、所得税と同じように源泉徴収の形で会社が計算・納付してくれる場合がほとんどです
- 申告書を提出していないと、退職金全体に対して高めの税率で源泉徴収されるため、思ったより手取りが少なく感じることがあります
- 不安なときは、退職前に一度、税額の見込みを人事や税理士に確認しておくと安心です
困ったときの相談先
- 税務署:退職金の税金計算や確定申告について相談できます。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の労働相談窓口:退職金の制度そのものに関する疑問も相談できます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。