「決められた時間を過ぎても働いているのに、給料はシフト通りの分しか出ていない」——こんなふうに感じたことはありませんか。深夜の時間帯に働くと自動的につく「深夜割増」と、決められた時間を超えて働いたときの「残業代」は別のものです。仕組みを知っておくと、もらえるはずのお金を取りこぼさずに済みます。
深夜手当と残業代はまったく別のお金
深夜割増は、22時〜翌5時に働いた分に25%以上を上乗せする決まりです。これに対して残業代は、契約で決めた労働時間(1日8時間・週40時間など)を超えて働いた分に25%以上を上乗せするものです。
- 深夜の時間帯に残業もした場合は、深夜割増と残業代の両方が重なって計算される
- 「深夜だから残業代は出ない」という説明は根拠がない
- アルバイト・パート・派遣・時給制でも、雇用契約であれば対象になる
覚えておきたいポイント。「深夜手当をつけているから残業代は無い」という説明は、労働基準法の考え方とは別物です。両方の権利が同時に存在します。
請求できるかどうかの見極め方
まずは自分の働き方が「雇用契約」なのか「業務委託」なのかを確認しましょう。業務委託契約の場合は労働基準法の対象外になることがあります。
- 出勤時間・シフトを勤務先が決めているか
- 急な延長や残業を指示されているか
- タイムカードや出退勤連絡のやりとりが残っているか
これらに当てはまるほど「雇用契約に近い働き方」と判断されやすくなります。
請求までの進め方
- 出勤・退勤の時刻を自分でも記録しておく(メモ・メッセージ・写真でも証拠になる)
- 給料明細と実際の労働時間を照らし合わせ、差額を計算する
- 差額分を勤務先に文書やメッセージで冷静に伝え、支払いを求める
- 応じてもらえない場合は労働基準監督署に相談する
一人で計算に自信が持てないときは、証拠だけそろえて専門窓口に相談する形でも大丈夫です。
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:残業代・深夜割増の未払いについて相談・是正勧告を求められます
- 法テラス:請求方法や交渉について弁護士への無料相談が利用できます
- 警察相談専用ダイヤル #9110:支払いを拒否されて脅されるなど身の危険を感じる場合の相談先です。緊急時は110番を
- 各自治体の女性相談窓口:お金や職場のことをまとめて相談できます
もらえるはずのお金は、きちんと請求してよいものです。記録を残すところから始めてみてください。