入社のときや退職のときに「秘密保持契約書」や「誓約書」にサインを求められることがあります。専門用語が並んでいてよく分からないまま、その場の雰囲気で署名してしまった経験はありませんか。焦って読み飛ばさず、落ち着いて内容を確認する方法を知っておきましょう。
NDAで確認しておきたい項目
- 「秘密情報」の範囲がどこまで広く定義されているか
- 義務が続く期間はいつまでか(退職後何年など)
- 違反した場合の損害賠償額があらかじめ決められていないか
範囲があいまいなまま署名すると、退職後の転職先選びや発言まで必要以上に制限されかねません。
署名前にできること
- その場での即答を避け、「持ち帰って確認したい」と伝える
- 分かりにくい条項は、担当者に書面やメールで説明を求める
- 気になる内容はコピーを取り、無料の相談窓口に見てもらう
覚えておきたいこと。あまりに広い範囲・長すぎる期間の秘密保持義務や、実態とかけ離れた高額の損害賠償予定は、公序良俗に反して無効と判断されることがあります。
競業避止条項との違いにも注意
- NDAは「情報を漏らさない」という約束
- 競業避止は「同業他社で働かない・同業を始めない」という約束
- 一つの誓約書にまとめて書かれていることも多く、読み分けが必要
- 対象業種や地域、期間が広すぎる競業避止条項は無効と判断されることがある
退職時に渡された場合の注意点
- 在職中と退職後で義務の重さが変わるのか確認する
- 「業務上知り得た一般的な知識・経験」まで秘密情報に含めていないか確認する
- 同僚の個人情報や取引先とのやり取りなど、自分だけの判断で線引きしにくい項目は担当者に確認する
- サインを拒否したことで不利益な扱いを受けそうなときは、一人で抱え込まずに記録を残しておく
内容に納得できないまま急いで署名する必要はありません。分からない言葉があれば、その都度質問して構いません。
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:入社・退職時の契約や誓約書に関する相談ができます。
- 法テラス(日本司法支援センター):契約内容の妥当性を無料で相談できる入り口です。
- 各自治体の労働相談窓口:署名前・署名後どちらでも気軽に相談できます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:脅されている、強要されていると感じるときの相談先です。緊急時は110番を。