年齢を重ねてから掛け持ちで働いていると、「どちらの職場も労働時間が短くて雇用保険に入れない」と言われてしまうことがあります。1つの職場だけを見ればそのとおりでも、実は複数の職場の労働時間を合算して雇用保険に入れる制度があります。65歳からの働き方を考えるうえで知っておきたい「マルチジョブホルダー制度」を確認しておきましょう。
マルチジョブホルダー制度とはどんな制度か
- 65歳以上で、2つの職場を掛け持ちしている人が対象の制度です
- それぞれの職場での週の所定労働時間が5時間以上20時間未満で、2つを合計すると週20時間以上になる場合に対象になり得ます
- 加入は自動ではなく、本人がハローワークに申し出て手続きする「申出制」です
- 加入すると「特例高年齢被保険者」となり、仕事を辞めたときなどに一時金の給付が受けられます
申請の流れを確認する
- 自分の2つの職場それぞれの雇用契約書や労働条件通知書で、週の所定労働時間を確認する
- 条件を満たしそうであれば、住まいを管轄するハローワークの窓口に相談する
- 必要書類(本人確認書類や2つの職場の労働条件がわかるもの)を案内してもらい、申出の手続きを進める
覚えておきたいこと。この制度は本人からの申出がないと加入できません。「どうせ入れない」と諦める前に、まずはハローワークで自分の働き方が対象になるか確認してみましょう。
こんな人は確認しておきたい
- 65歳を過ぎてから2つ以上のパート・アルバイトを掛け持ちしている
- どちらの職場からも「雇用保険の対象外」と言われている
- 収入や働き方が今後も変わりそうで、保障の有無を整理しておきたい
- 3つ以上の職場を掛け持ちしている場合は、そのうち労働時間の多い2つを選んで申出をします
加入したあとに一方の職場を辞めたり、労働時間が条件から外れたりした場合は、資格が変わることがあります。働き方が変わったタイミングでも、そのままにせずハローワークへ相談しておくと安心です。
困ったときの相談先
- ハローワーク:マルチジョブホルダー制度の対象になるか、申出の手続きを相談できます。
- 労働基準監督署:労働条件や契約内容についての相談窓口です。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の女性相談窓口:働き方全般の悩みを幅広く相談できます。