妊娠がわかってからも、今までどおりの通勤や立ち仕事を続けなければいけないのかと不安になっていませんか。つわりや体調の変化があっても「休めない」「今の業務のままだと厳しい」と一人で抱え込んでいる人は少なくありません。実は妊娠中は、会社に対して働き方の調整を求められる権利があります。
妊娠中に会社へ求められること
- 通勤ラッシュがつらいときは、時差通勤や勤務時間の短縮を申し出られます
- 立ち仕事や重い物を扱う業務は、負担の軽い業務への転換を求められます
- 医師から休業や配置転換の指導を受けた場合、その内容に沿った措置を会社は講じる義務があります
- パート・派遣・契約社員でも、雇用形態にかかわらず対象になります
申し出の流れ
- 産婦人科で指導を受けたら、指導内容をメモや診断書の形で残しておく
- 「母性健康管理指導事項連絡カード」を使うと、会社に正確に伝えやすくなります
- 人事や上司など会社の窓口へ、カードまたは口頭・メールで申し出る
- やり取りは記録に残る形(メールやメッセージ)で行っておくと安心です
覚えておきたいこと。母性健康管理措置は、本人からの申し出があって初めて会社が対応するしくみです。我慢して黙っていると、会社側も気づけないことがあります。
措置を拒まれたり不利益を受けたときは
- 「人手が足りない」といった理由だけでの拒否は認められません
- 措置を申し出たことを理由にした降格や不利益な配置転換、契約打ち切りも禁止されています
- 「前例がない」と言われても、法律上の権利であることに変わりはありません
一人で交渉しようとせず、早めに窓口へ相談することが、自分と赤ちゃんを守る一番の近道です。仕事の内容によっては、時短勤務や在宅勤務への切り替えを併せて相談できる場合もあります。会社の担当窓口が対応に慣れていないこともあるため、遠慮せず何度でも確認してかまいません。
派遣・パートで働く場合の注意点
- 派遣スタッフの場合は、派遣先だけでなく派遣元にも相談できます
- 契約更新の時期が近いからと、措置の申し出をためらう必要はありません
- 措置を理由にした雇止めは、通常の雇止めより厳しく違法性が判断されます
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:会社が措置に応じない、不利益な扱いを受けたときに相談できます。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の女性相談窓口:妊娠中の働き方や体調の不安を幅広く相談できます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。