「確定申告のとき、これって経費にしていいの?」と迷ったこと、ありませんか。まわりに聞ける人がいなかったり、わからないまま自己流でやって、あとで税務署に指摘されたらどうしよう…と不安になりますよね。だいじょうぶ、考え方の軸さえつかめば、ぐっと整理しやすくなります。
経費の基本の考え方
経費とは、ざっくり言うと「その仕事で収入を得るために、本当に必要だった支出」のことです。判断に迷ったら、こう自問してみてください。
- このお金は、仕事のために使ったものか
- プライベートでも使うものなら、仕事で使った割合はどれくらいか
- 「仕事のため」と人に説明できるか
仕事とプライベートの両方で使うもの(スマホ代・被服費など)は、全額ではなく「仕事で使った割合」だけを経費にします。これを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。たとえばスマホを仕事半分・私用半分で使うなら、料金の50%分が目安になります。
税務署から確認が来たとき、「なぜこれを経費にしたか」を自分の言葉で話せる状態であれば、正当な経費として認められる可能性が高まります。「自信を持って説明できるもの」を積み上げていく姿勢がいちばんです。
経費にできるものの例
あくまで一般的な例で、人によって事情は変わりますが、目安としてどうぞ。
- 仕事専用の制服・衣装や、それらのクリーニング代
- 業務連絡に使うスマホ代(仕事で使った割合分)
- 出勤のための交通費
- 仕事に必要な道具・備品・消耗品
- 名刺や仕事用SNSにかかる費用
仕事でしか使わないものは経費として認められやすく、普段使いもするものは按分が必要になります。購入時のレシートに「何のために買ったか」を一言メモしておくと安心です。
経費にできないものの例
- 完全にプライベートな食事・遊び・買い物
- 私生活でも着るふだん着や、普通の生活費
- 税金そのもの(所得税・住民税)
- 家族や友人へのプレゼント
- 罰金・違反金
覚えておいてほしいのは、経費の証拠は「領収書・レシート」で残すこと。日付・金額・何に使ったかをメモしておけば、あとで自分を守る材料になります。
迷ったら「全部入れる」より「説明できるものだけ入れる」が安心です。盛りすぎは、あとで指摘されたときに困るのは自分自身です。
領収書・レシートの残し方
経費のルールを知っていても、証拠が残っていなければ使えません。無理なく続けられる記録の残し方をお伝えします。
- レシートはその日のうちに写真を撮る:財布に溜めておくと折れたり紛れたりします。
- 写真に「一言メモ」を添える:「〇日、仕事用の制服クリーニング代」などと短く書き添える。
- 月に一度、まとめて確認する:申告直前だと記憶が飛んで何に使ったかわからなくなります。
交通系ICカードの履歴やクレジットカードの利用明細、電話料金の請求書も経費の証拠になります。確定申告に使った書類は、法律のルールに従って一定期間保存が必要です。具体的な期間は税務署に確認してみてください。
困ったときの相談先
ひとりで抱え込まないでくださいね。無料で頼れる窓口があります。
- 税務署:確定申告や経費の考え方は、お住まいの地域の税務署で相談できます(無料)。
- 法テラス(日本司法支援センター):お金やトラブル、法律のことを無料で相談できる公的な窓口です。
- 労働基準監督署:給料の未払いや不当な天引きなど、働き方の問題はこちら。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:トラブルや身の危険を感じたときの相談窓口。
- 各自治体の女性相談窓口:暮らしや安全のことを、女性の立場に寄り添って相談できます。
確定申告は、毎年一度、自分のお金の流れをきちんと整理できるチャンスでもあります。一歩ずつ取り組めば必ずできます。