「ヒールのある靴を履くように言われている」「毎日メイクをしないと注意される」。そんな場面で、足や肌の負担を感じながらも「仕事だから仕方ない」と我慢していませんか。身だしなみの指示には、会社が求めてよい範囲と、行き過ぎになる場合があります。

会社が服装を指定できる理由

  • 会社には、業務を円滑に進めるために職場のルールを定める権限があります
  • 接客での清潔感、安全のための作業着、衛生面の配慮など、仕事の内容と結びつく指定は認められやすいです
  • 指定の根拠は、就業規則や雇用契約書、服装規定などに書かれているのが一般的です

行き過ぎになりやすいケース

  • 仕事の内容と関係がないのに、性別だけを理由に特定の靴や化粧を義務づけている
  • 足の痛みや持病、妊娠中の体調などを伝えても、一切の配慮が得られない
  • 制服代や着替えにかかる費用を、本人に全額負担させている
  • 容姿について、評価や冗談の形でたびたび指摘される

指定が必要以上に重い負担になっていたり、本人の健康を損なっていたりする場合は、見直しを求める理由になります。

覚えておきたいこと。身だしなみの指示は「仕事に必要か」「負担が妥当か」「個人の事情に配慮があるか」の3点で考えると整理しやすくなります。

困ったときの動き方

  • まず就業規則や雇用契約書で、服装についての決まりがどう書かれているかを確認する
  • 足の痛みや体調などで困っていることは、医師の診断書やメモがあると伝えやすくなる
  • 「この靴だと痛みが出るので、低めのヒールやフラットな靴にしたい」のように、代わりの案を添えて相談する
  • 口頭だけで終わらせず、やり取りは日時とともにメモやメッセージで残しておく
  • 容姿への発言が続く場合は、ハラスメントとして上の立場の人や相談窓口に伝える

一人で抱え込むより、早めに第三者へ話したほうが、気持ちの面でも状況の面でも楽になります。

困ったときの相談先

  • 労働基準監督署:職場のルールや労働条件について相談できます。
  • 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
  • 自治体の女性相談窓口:職場での悩みや人間関係のつらさも話せます。
  • 警察相談専用ダイヤル #9110:つきまといや脅しなど、身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。