外回りの営業や在宅勤務で「労働時間は関係ないから」「みなしだから残業代は出ない」と言われたことはありませんか。「事業場外みなし労働時間制」という制度は実際にありますが、会社の都合だけで自由に当てはめられるものではありません。仕組みを一緒に確認していきましょう。
事業場外みなし労働時間制とは
- 会社の外で働き、使用者が労働時間を具体的に把握しにくい場合に、実際の時間ではなく「所定労働時間働いたとみなす」制度です
- 対象になるのは、労働時間の管理が事実上むずかしい働き方に限られます
- スマートフォンなどでいつでも指示を受けられる、勤務時間を細かく管理されている場合は対象外となることがあります
在宅勤務でも簡単には適用されない
- 在宅勤務でも、始業・終業時刻の報告を求められていたり、随時連絡が取れる状態を求められていたりする場合は「時間を把握できない」とは言えません
- チャットやメールで細かい指示・報告のやり取りがある働き方は、みなし労働時間制の対象外とされる可能性があります
覚えておきたいこと。「みなし」と言われても、深夜労働や休日労働の割増賃金は別に発生します。みなし労働時間制は、残業代をすべてゼロにできる制度ではありません。
みなし労働時間制でも守られるもの
- 休憩・休日については、通常の働き方と同じ労働基準法のルールがそのまま適用されます
- 深夜(原則22時〜翌5時)や法定休日に働いた分の割増賃金は、みなし労働時間とは別に支払われる必要があります
- 「所定労働時間では業務を終えられない」ことが常態化している場合、実際の時間に近い「協定で定めた時間」で計算されるべきケースもあります
「みなし」と言われたときに確認すること
- 雇用契約書・就業規則に、みなし労働時間制についての記載があるかを確認しましょう
- 実際の働き方が、会社から時間を把握されにくい働き方になっているかを振り返ってみましょう
- 深夜・休日に働いた記録が自分の手元に残っているかを確認しておきましょう
- タイムカードやチャットの送受信履歴など、実際の稼働時間を示せる記録をこまめに残しておきましょう
困ったときの相談先
- 労働基準監督署:みなし労働時間制の適用や残業代について相談できます。
- 法テラス(日本司法支援センター):無料の法律相談の入り口になります。
- 各自治体の女性相談窓口:働き方の不安を幅広く相談できます。
- 警察相談専用ダイヤル #9110:身の危険を感じるときの相談先です。緊急時は110番を。